▼作・演出ノート
ニュースを見ると毎日必ずどこかで誰かが殺されているような気がしますが(とは言っても戦後日本の殺人被害者数はピーク時よりも8割減少している)、日本ではそのうち半数以上は親族同士の殺人だそうです。
今回の作品はそれを題材に、夫が妻と義父を殺して死刑判決を受けた実在の事件から着想を得ました。子供にしてみれば、殺人事件の被害者遺族である同時に加害者遺族でもあり、さらに母親が殺された上に死刑によって父親も殺されてしまうわけで、そんな彼の心中とはどういうものなのだろうかという想像が出発点になっています。
とても複雑で深刻な問題ですが、そこは我々「ふざけた社会派」、一歩引いた目線から面白おかしくユーモアたっぷりに描きたいと思います。舞台は結婚式場。新郎の父親<パパ>が死刑囚であるということから晴れの式典は大騒動へと発展していきます。人は死にますがコメディです(笑)。